小さな自然と遊ぶ日々

豊かさに導く自然、私のひらめきの源     (クロード・モネ)

セイタカアワダチソウの卵料理!? Goldenrod Eggs

セイタカアワダチソウを使った卵料理!

一体どんな料理だろう?

お花を使う?

それとも葉をゆでて合わせる?

セイタカアワダチソウの英名ゴールデンロッドを冠した、ゴールデンロッドエッグという料理名を聞いて興味津々です。

しかも、このゴールデンロッドエッグのレシピが載っているのは大正時代の料理本

「滋味に富める家庭向西洋料理」

日本女子大学の手塚かね子教授によって書かれたレシピの本。今からほぼ100年前の1924年(大正時代)に出版されています。日本に初めてクリームシチューを紹介したエポックメイキングな料理本

この本、国立国会図書館のデジタルコレクションにおさめられていて、オンラインで読むことができます。

レシピを見ると、大変残念なことにセイタカアワダチソウは使われていませんでした。

パンの上に、ゆで卵の白身とホワイトソースをあえたものをぬり、裏ごしした黄身をちらしたオープンサンド。

卵の黄身を、セイタカアワダチソウの花に見立てたのが名前の由来です。手塚さんの「美味しい料理であります」というコメントの通り、卵とホワイトソースの組み合わせはベストマッチ。

ゴールデンロッドエッグはアメリカ生まれ。

19世紀の終わりに出版された"The Boston Cooking School Cookbook"として知られる料理本に載っているのが始まりのようです。

卵の黄身を花になぞらえる料理といえば、ミモザサラダしか知りませんでした。

今回、ゴールデンロッドエッグを作って食べてみて、北米の人たちのセイタカアワダチソウへの想いを感じました。

来年の初秋には、セイタカアワダチソウの若葉をソテーにして、ゴールデンロッドエッグの付け合わせにしてみよう。

References:小野 員裕, 2015, 明治・大正・昭和のレシピで食道樂, 洋泉社;手塚かね子, 1924, 滋味に富める家庭向西洋料理, 福永重勝;The History of Eggs a la Goldenrod, https://www.kitchenproject.com/history/Eggs/EggsGoldenrod/Index.htm